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御巣鷹山の記憶—連絡体制と“手順外”の教訓(40年)

1985年8月12日。25歳の機動隊員として見た現場の記憶から、私は「連絡体制」「手順外の仮置き判断」「日頃の問題意識」の3点に限って教訓を述べます。

【適用範囲の限定】
この体験は巨大事故の一例です。すべての企業に一般化できません。
ただし「最初の連絡」「手順外の許容条件」「日頃の準備」は規模を問わず有効です。

目次

25歳だった私の時系列(要点)

  • 夏季休暇中、都内の実家で「日航機の機影喪失」の速報を視聴
  • 「自分の部隊は出るのか?」と即時に第一機動隊の当直へ電話
  • 「戻れ」との指示で独身寮へ復帰、装備・出動準備
  • 深夜に小隊バスで待機、現場特定が難しく初動は見送り
  • 二日後に出動命令、群馬県のふもとの小学校へ
  • 午前2時すぎ、隊列で暗闇の尾根を上がる
  • 夜明け、上空にヘリ。任務に集中し、与えられた役割を果たす
  • 日没まで活動し、尾根付近で仮眠。翌日、交代部隊と交替して下山
  • 毎年この季節になると、当時の匂いと空気を思い出す。亡くなられた皆さまへ黙祷
日航ジャンボ機墜落事故 御巣鷹山山頂

現場から抽出した3つの教訓

連絡体制の確保

速報段階でも「当直・指揮所」に即時連絡できる仕組みが必要です。
夜間・休日・休暇中の呼出しの窓口を一本化し、代替経路を用意します。

“手順外”の仮置き判断

マニュアルにない状況では、「安全側に倒す」仮置き判断を許容するルールが要ります。
例:可能性段階でも、自発的な連絡・復帰準備・情報整理は許容、と明文化。

日頃の問題意識

「自分の最初の一手」を決めておく。誰に、何を、どの順で伝えるか。
部署ごとに“最初の一手カード”を作って共有します。

明日からできるチェックリスト

【30日以内】

  • A3一枚の「連絡網(一次:当直/二次:指揮所/代替:役員直通)」を整備
  • 「可能性情報でも連絡可」のトリガー文言を明記
  • 許容される“手順外行動”と最小報告(誰に/いつ/何で)を文書化

【90日以内】

  • 夜間・休日の呼集訓練を実施(連絡→集合のリードタイムを測定)
  • 衛星電話等の代替通信と非常電源の点検・接続試験
  • “手順外記録様式”を導入(理由・結果・改善提案を簡潔に)

【継続】

  • 月次のアフターアクションレビュー(AAR)で許容範囲と基準を更新
  • 年2回の総合訓練と、24時間以内の改善反映ルール

事例:私の「最初の一手」

速報視聴 → 当直へ即連絡 → 出動可能性と手順を確認 → 独身寮へ復帰し待機 → 指示に従い装備・移動 → 出動命令後の行動

転用ポイント:①即時連絡、②可能性ベースの準備、③記録・復命の徹底

FAQ(よくある質問)

Q. 小規模な組織でも有効ですか?
A. はい。連絡網と最初の一手カードは、人数が少ないほど効きます。

Q. まず何から始めるべき?
A. 連絡トリガーの明文化と、夜間・休日の一本化窓口の設定です。

次の一歩(ご案内)

  • 無料ヒアリング(60分):現行マニュアルと訓練計画の棚卸し
  • 研修メニュー:初動/判断/広報の3本立て
  • 文書整備:指揮命令系統図、定型文、ロールカードの作成支援

→ お問い合わせ(危機管理・研修) ※リンク挿入

著者・信頼性

著者:建川一茂(行政書士/FP2級/元警視)
提供:たてかわ危機管理・防犯トレーニング(相模原市)
守秘と個人情報保護を徹底します。

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追悼

亡くなられた皆さまのご冥福をお祈りいたします。

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この記事を書いた人

元神奈川県警察 警視。数々の修羅場を乗り越えた危機管理のスペシャリスト。特に、社会を震撼させた「相模原障害者施設殺傷事件」や「川崎市登戸児童殺傷事件」においては、混乱を極める現場の最前線での規制線の確保、マスコミ対応、応援部隊の調整、関係機関との困難な交渉を完遂。机上の空論ではない、極限状態での的確な意思決定と組織統率のノウハウを体得している。現在は行政書士として、その卓越したリスク管理能力を民間企業に還元。すでに3社の企業顧問を務めた経験から平時から有事まで、組織のあらゆる「死角」を指摘し、鉄壁の防御体制を構築している。多くの経営者が対策を後回しにする「本当のリスク」を知る、数少ない実務家。

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