元警視・建川一茂|企業・自治体を守る!実践的な講演会及び研修会を全国対応でご提供。

【元警視が解説】SNS詐欺で「給料差押え」と脅された時の全対処法

「X(旧Twitter)のDMで、身に覚えのない借金を理由に『給料を差し押さえる』と脅された…」 「過去に騙された相手から再び連絡が来て、どうすればいいか分からない…」

そのようにお悩みではありませんか。あなたは一人ではありません。SNSを悪用した詐欺や脅迫は、残念ながら後を絶ちません。特に、一度被害に遭った方が再びターゲットにされるケースは非常に多く、その手口は巧妙化しています。

結論を申し上げます。SNSのDMによる「給料差押え」の通告に、法的な効力は一切ありません。 それは、あなたの恐怖心を煽り、不当にお金を支払わせるための“ただの脅し文句”です。

この記事では、元警視・行政書士である建川一茂が、こうした悪質な脅しに屈せず、ご自身の財産と平穏な生活を守り抜くための具体的な対処法を、法的根拠に基づいて徹底解説します。

目次

潜在リスク:元警視が見抜く「詐欺師の死角」と心理的ワナ

なぜ犯人は「給料差押え」や「実家への連絡」といった脅し文句を使うのでしょうか。元警察幹部としての経験上、これには明確な狙いがあります。

  • 社会生活の根幹を揺さぶる恐怖: 「給料」は生活の糧、「実家」は心の拠り所です。ここを攻撃されると、「大事にしたくない」「早く終わらせたい」という心理が働き、要求に応じてしまいやすくなります。
  • 法的手続きへの無知を利用: 多くの人は、裁判や差押えの正確なプロセスを知りません。その知識の空白に付け込み、「弁護士」「裁判」という単語だけで、あたかも明日にも実行されるかのような錯覚を引き起こします。
  • 被害者の孤立化: 「恥ずかしくて誰にも相談できない」という心理を利用します。孤立させ、冷静な判断力を奪うことが、彼らの常套手段です。

「普通なら無視できるのに、できない」と感じるのは、あなたが弱いからではありません。相手が、人の心理的弱点を突くプロだからです。しかし、その手口を知れば、冷静に対処できます。

【法的根拠】知っておくべき法律の盾

相手の脅しがなぜ無効なのか、法律の観点から理解しておきましょう。

  • 給与差押えの要件(民事執行法): 給与を差し押さえるには、①裁判で勝訴判決を得る、②支払督促が確定する、③公正証書を作成するなど、公的な「債務名義」が必要です。DM一本でできることでは断じてありません。
  • 脅迫的な取立て(恐喝未遂罪・脅迫罪): 正当な権利があっても、社会通念上許されない態様(「実家に迷惑をかける」など)で返済を迫ることは、脅迫罪や恐喝未遂罪に問われる可能性があります。身に覚えのない請求であれば、なおさらです。
  • 公的相談窓口:

鉄壁の対策:明日から使える具体的アクション3選

脅しに屈しないための具体的な防衛策は、次の3ステップです。

手順1:【最優先】証拠を完璧に保全する

これがすべての基本です。相手の脅しを無力化し、自らを守る最大の武器となります。

何を?

  • 脅迫的なDMの全文(相手のプロフィール画面 @ID, アイコン, 表示名も含む)
  • 過去のやり取り(100万円を騙し取られた際の会話など)
  • 送金記録(振込明細、現金書留の控えなど)

どうやって?

  • スクリーンショットを撮る: 日付と時刻が表示されるように、会話の最初から最後まで連続で撮影します。
  • PDF化して保存: スクショ画像をWordなどに貼り付け、PDF形式で保存すると、証拠として扱いやすくなります。
  • クラウドにバックアップ: GoogleドライブやDropboxなどに保存し、スマホの紛失・故障に備えましょう。

手順2:【意思表示】連絡を遮断し、書面で反論する

証拠を保全したら、相手との直接のやり取りは不要です。電話やDMには一切応じず、ブロックするのが基本です。しかし、明確に「支払う意思がない」ことを示すために、「内容証明郵便」を送付するのは極めて有効な手段です。

これは、「いつ、誰が、どのような内容の文書を、誰に送ったか」を郵便局が公的に証明してくれる制度です。

【内容証明 文例テンプレート】

※これはあくまで雛形です。事案に応じてカスタマイズが必要です。

件名:債務不存在の通知および要求書

通知人(あなた): 住所・氏名

被通知人(相手方): 住所・氏名

1.貴殿は、令和〇年〇月〇日付のX(旧Twitter)のダイレクトメッセージにおいて、私が貴殿から金16万円を借り受けたと主張し、返済を求めてきました。しかし、私は貴殿から当該金員を借り受けた事実は一切存在しません。よって、本書面をもって、当該支払い義務が存在しないことを明確に通知いたします。

2.仮に、金銭の貸借があったと主張されるのであれば、その客観的証拠(金銭消費貸借契約書、借用書、送金記録等)を、本書面到達後14日以内に書面にてご提示ください。

3.正当な根拠の提示なく、今後、私や私の家族、勤務先等に対し、電話、SNS、訪問その他の方法で連絡または威迫的言辞を用いる行為を継続した場合、直ちに警察への被害届提出、および法的手続き(ストーカー規制法に基づく警告申出、弁護士を通じた損害賠償請求等)を講じる所存です。

4.今後のご連絡は、必ず書面(郵送)にて行うよう、固く要求します。

【注意】内容証明はご自身の住所氏名を相手に知らせることになります。匿名で進めたい、より強い圧力をかけたい場合は、弁護士名義で送付することを推奨します。

手順3:【公的連携】警察・消費生活センターへ相談する

証拠とタイムライン(経緯を時系列でまとめたもの)を持参し、公的機関に相談しましょう。

  • 警察(最寄りの警察署の生活安全課または刑事課): 「16万円の脅し(恐喝未遂)」と「過去の100万円の詐欺被害」の両方を伝えましょう。すぐに事件化しなくても、相談記録を残すことが重要です。
  • 消費生活センター(局番なし188): 同様の被害情報を集約しており、今後の対応について客観的なアドバイスをもらえます。

導入後の未来:法的知識で「安心」という財産を取り戻す

これらの対策を講じることで、あなたは「いつ連絡が来るか」という恐怖から解放されます。相手の脅しが根拠のないものであると確信できるため、精神的な平穏を取り戻し、仕事や日常生活に集中できるようになります。無駄なお金を支払うリスクもゼロになります。

行動喚起:専門家という「最強の盾」を手に入れる

一人で抱え込む必要はありません。専門家は、あなたの代わりに法的な盾となり、矢面に立って戦うための準備を整えることができます。

当事務所では、元警察幹部としての危機管理能力と、行政書士としての法務知識を活かし、以下のサポートが可能です。

  • 証拠の精査と法的に有効な形での整理
  • 警察への被害届・告訴状提出のサポート(経緯説明書の作成代行)
  • あなたの代理人として内容証明郵便を作成・発送
  • 万が一、裁判所から書類が届いた場合の一般的な初期対応アドバイス

※注:相手方との直接交渉や、裁判での代理人活動は弁護士の独占業務です。事案がその段階に進んだ場合は、信頼できる弁護士を速やかにご紹介いたします。

FAQ(よくあるご質問)

Q1. 本当に裁判所から「特別送達」と書かれた封筒が届いたらどうすれば?

A1. 絶対に無視せず、すぐに開封してください。それは本物の法的手続きです。中身が「支払督促」であれば、受け取ってから2週間以内に「異議申立書」を提出すれば、その効力は失われます。「少額訴訟」であれば、指定された期日に必ず出頭し、事実無根であることを主張する必要があります。期限が非常に短いため、届いたその日のうちに専門家へご相談ください。

Q2. 内容証明郵便は自分で出せますか?費用はどのくらいかかりますか?

A2. はい、ご自身でも作成・送付が可能です。費用は郵便局のサイトで確認できますが、文字数や枚数に応じて基本料金+加算料金がかかり、配達証明をつけると合計で1,500円~2,500円程度が一般的です。ただし、文面の内容が非常に重要ですので、不安な場合は専門家に作成を依頼することをお勧めします。当事務所では作成代行を承っております。

Q3. 行政書士と弁護士、どちらに相談すべきですか?

A3. 「脅しをやめさせたい」「法的な反論書面を送りたい」「警察に届出をしたい」という予防法務・事実証明の段階では、行政書士が迅速かつ比較的安価に対応できます。一方で、「相手を訴えて損害賠償請求をしたい」「裁判になってしまった」など、紛争・交渉・裁判代理が必要な段階では弁護士の領域となります。まずは初期対応として、元警察幹部・行政書士にご相談いただくのがスムーズです。

無料相談のご案内

無料相談は、ご契約を強制するものでは決してありません。 まずは、あなたが置かれている状況を、守秘義務のある専門家にお聞かせください。それだけで、心の負担は軽くなるはずです。

一人で悩む時間が、相手に有利な状況を与えてしまいます。 今すぐ行動を起こし、平穏な日常を取り戻すための一歩を踏み出しましょう。

たてかわ行政書士事務所 無料相談フォームへ

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

元神奈川県警察 警視。数々の修羅場を乗り越えた危機管理のスペシャリスト。特に、社会を震撼させた「相模原障害者施設殺傷事件」や「川崎市登戸児童殺傷事件」においては、混乱を極める現場の最前線での規制線の確保、マスコミ対応、応援部隊の調整、関係機関との困難な交渉を完遂。机上の空論ではない、極限状態での的確な意思決定と組織統率のノウハウを体得している。現在は行政書士として、その卓越したリスク管理能力を民間企業に還元。すでに3社の企業顧問を務めた経験から平時から有事まで、組織のあらゆる「死角」を指摘し、鉄壁の防御体制を構築している。多くの経営者が対策を後回しにする「本当のリスク」を知る、数少ない実務家。

目次